多くの人でにぎわう大須商店街の中にある万松寺。正式名称は「亀岳林 万松寺(きがくりん ばんしょうじ)」と言います。
複数の戦国武将にゆかりがあるお寺として知られていますよ。
この記事では、万松寺でいただけるご利益や御朱印、境内の様子、白龍やからくり人形について紹介します。
記事の後半では、アクセス方法・駐車場情報についてもお伝えします。お出かけ前にぜひチェックしてくださいね。
大須・万松寺のご利益
万松寺の本堂には本尊・十一面観世音菩薩(じゅういちめんかんぜおんぼさつ)がお祀りされています。11の顔で全方位を見守り、生きるすべてのものを救う観音様です。
十一面観世音菩薩のご利益
家内安全・身体健全・災難消除・無病息災・病気平癒・交通安全・開運成就・安産成就・良縁成就・学業増進・心願成就・厄難消除
境内にある不動堂には、不動明王(ふどうみょうおう)像がお祀りされています。ちょっと怖いお顔をされていますが、何が何でも救済するという強い意志の表れだそうです。
身代不動明王のご利益
厄難消除・災難消除・無病息災・病気平癒・交通安全・家内安全・開運成就・良縁成就・安産成就
稲荷堂にお祀りされているのは、白雪稲荷(はくせついなり)です。白雪稲荷の起源は古く、1,000年ほど前に雪のように白い狐がお稲荷様となり、大須にお祀りされたと言われています。
大須・万松寺の歴史
天文9年(1540年)、織田信長の父である織田信秀が、織田家の菩提寺として建立しました。当時は、名古屋市中区錦と丸の内二丁目、三丁目にまたがった場所にあり、約55,000坪に及ぶ広い敷地でした。
のちに3年ほどですが、のちの徳川家康である竹千代がこの万松寺で、信秀の保護のもとで暮らすことになります。
慶長15年(1610年)には、名古屋城の築城にともない、徳川家康の命令で、現在の場所に移転します。敷地の広さは縮小されますが、それでも22,309坪の広さがありました。
大正元年(1912年)には、お寺の敷地を開放し、大須を名古屋の繁華街にします。(大須商店街誕生)
大須・万松寺の御朱印
万松寺の御朱印は祈祷受処(御朱印授与処と看板が出ています)にていただけます。赤い鳥居の左奥です。受付時間は、10:00~17:45です。
通常御朱印に加え、限定の御朱印もあります。通常御朱印はそれぞれ違う仏様の名称が描かれていますよ。限定御朱印は公式サイトに案内が掲載されています。また、御朱印帳についても情報がありますのでぜひご覧ください。
※コロナウイルス対策で、祈祷受処は土日祝のみしか開いていません。平日に行かれる方は、通り(新天地通)に面した札処で御朱印の対応をしていただけます。
近代的なお寺『万松寺』
アミューズメント施設のような外見をした万松寺の境内。一見、お寺には見えないほど派手な装飾のお寺です。近代的と言えばいいのでしょうか。
織田信長・徳川家康にゆかりのあるお寺なので歴史があることは間違いありません。しかし「歴史を感じたい」という気持ちの方は、少し違う印象を受けるかもしれませんね。
2017年に建て替えられてこのような派手な…近代的なお寺になりました。
最初はびっくりしますが、親しみやすいと感じる方もいらっしゃるようですよ。
信長のあの有名なエピソードの舞台は万松寺
織田信長の「抹香事件」をご存知でしょうか?
信長の父親である信秀は、享年42歳で病死し、葬儀が執り行われました。その際に、信長は葬儀にふさわしくない格好で現れ、抹香(粉末状のお香)を位牌に向かって投げつけたというエピソードがあります。
この「抹香事件」というのですが、舞台となったのが、万松寺なのです。ただ、万松寺が大須に移る前のできごとなんですけどね。
織田信秀の墓碑は、今でも万松寺の境内にお祀りされていますよ。
白龍がお出迎え!白龍と音・光・水のショーをご覧ください!
万松寺向かって右側のイベントスペースにたたずむ白龍。白龍は仏法において「守護神」であり、白色は「清浄」を表しています。
この白龍、8mもの大きさがあります。3つのお顔が見えるのがわかりますでしょうか。表情までは伝わらないかもしれませんが、にらみつけるような怖いお顔をしています。
そして、この白龍は、毎日決まった時間になると「再生」をテーマにした演出が上映されます。大型LEDビジョンに映し出される映像と連動し、白龍と音・光・水の演出をお楽しみいただけます。
上映時間
11:00・13:00・15:00・17:00・19:00・20:00
演出の最後には、白龍が持つ「宝珠」に吉凶の運勢が浮かび上がりますよ。ぜひ、お時間合う方はご覧ください。
万松寺の名物・からくり人形「信長」
先ほど紹介した信長の「抹香事件」と、桶狭間の戦いの前に舞った「敦盛」を再現したからくり人形が、万松寺の名物となっています。
大須・万松寺の年間行事
万松寺の主な年間行事を紹介します。今回紹介するのは2021年の行事です。お出かけの際は公式サイトの年間行事で事前に確認してくださいね。
1月1日・2日 | 初詣大般若会 |
1月4日 | 初稲荷大祭 |
2月2日 | 節分祭 |
3月3日 | 信秀忌 |
3月23日 | 初午会 |
4月4日 | 花まつり |
4月8日 | 降誕会 |
5月28日 | 春季不動明王大祭 |
9月28日 | 秋季不動明王大祭 |
12月5日 | スジャータまつり |
12月31日 | 除夜法会 |
大須・万松寺の基本情報
それでは最後に大須・万松寺のアクセス方法や駐車場情報を含めた基本情報を紹介します。
所在地 | 名古屋市中区大須3-29-12 |
TEL | 052-262-0735 |
駐車場 | あり(有料/800台)名古屋市中区大須3-30-40 万松寺駐車場 |
アクセス | 地下鉄鶴舞線・名城線「上前津駅」8番・12番出口から徒歩3分 市バス「上前津」停から徒歩2分 |
受付時間 | 10:00~18:00 |
公式サイト | 亀岳林 万松寺 |
公式Twitter | 亀岳林 万松寺 |
まとめ
大須商店街の中にあるお寺・万松寺を紹介しました。
戦国武将である織田信長・徳川家康ゆかりの地ということで、歴史や趣きを感じることができる、と期待される方もいらっしゃるかもしれません。しかし、どちらかというと、にぎやかな商店街になじむお寺です。
ぜひ一度、万松寺の勢いを感じに訪れてみてはいかがでしょうか。
- 近代的なたたずまい
- 白龍のショー
- からくり人形「信長」
そして、大須といえば大須観音もはずせません!徒歩7分ほどの場所にありますよ。
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